2011年01月14日

側腹の愉気

 整体では、腹部の両側、脇腹を『側腹(そくふく)』と呼んでいて、愉気の調整点として
よく利用するポイントのひとつです。

<効果>
 腰痛のときによく使われる処で、ここが硬くなりますと、腰自体の動きが硬くなり、特に捻る動きが悪くなります。
急性の腰痛も慢性の腰痛も必ずといっていいほど、この側腹が硬くなっていることが多いです。
身体の歪み、特に捻れの歪みは、この側腹が硬くなっていて、両側腹の硬さに左右差が大きく生じてしまうことによって起こります。
片方の側腹が硬くなってきますと、背骨も連動して片方に傾き、捻れが起こってしまうのです。
腰痛までいかなくても、身体がなんとなくだるいとき・重いときにこの側腹の硬直を弛め
ますと腰の動きが良くなって、身体全体が軽く感じられます。
もし、身体を左右に揺らしながらドンドンと歩いているような人がいましたら、その人は
身体の動きに捻れの可動性がないことになりますので、側腹が硬くなっている可能性が高いです。
側腹は腎臓(胸椎10番)の急処でもあり、この処が硬くなってきますと冷えの影響を受けやすくなり、トイレが近くなったり、尿漏れをしてしまうこともあります。
また側腹は消化器系の調整点で、胃が不調のときは緩和され、食べ過ぎのときは抑制されやすくなります。
側腹の硬い人は血管の弾力性がなく、血圧に大きく影響与えることになります。
つわりの調整点としてもよく利用されます。
大腿部(太股)の内側と関連しています。
左側腹-心臓、腎臓、胃
右側腹-肝臓、胆嚢、盲腸、欲求不満
食べ過ぎ、飲み過ぎによっても側腹が硬直します。
食べ過ぎや飲み過ぎによって胃や肝臓に負担がかかりますと、肋骨が拡がって下垂し、可動性を失い、側腹が硬直を起こします。
食べ過ぎは胃に負担がかかって左の側腹(左背中も)が硬直し、飲み過ぎは肝臓に負担がかかって右の側腹(右背中も)が硬直します。
食べ物の内容によっては、例えば油を使った食べ物が続きますと、それでも肝臓に負担がかかり、右の側腹が硬直を起こすこともあります。

<操作>
【仰臥編】
相手には仰向けで寝てもらいます。
左右の側腹を大きめにつまんでみて、左右の側腹のうち、どちらが分厚く腫れぽったく
硬くなっているか、または真横に引っ張ったときにどちらが伸びが悪いかを観察します。
(通常、肋骨と骨盤の間はその人の指3本分以上入るのが正常と言われています)
側腹をつまむ時、相手の呼吸を観ながらつまむと相手を緊張させずにつまむことが
できます。
側腹の前側に母指を当て、相手の吐く息に合わせながら押さえていき、示指から薬指を側腹の後ろ側に当て、吸う息に合わせながら側腹を後ろから持ち上げるようにして
しっかり処をつかみます。
親指だけに力を入れず、他の四本指で対応させるようにつかむのがコツです。
呼吸を観ながら側腹をつまむというのは、最初はとても難しいので、まずは呼吸を無視
して、ただ“優しくつまむ”ということを心がけてつまんでみてください。

               側腹の愉気                  

分厚く腫れぽったく硬くなっていて伸びの悪い方の側腹を大きめにつまんで愉気を
しながらジーッと真横に引っ張り、相手が息を吐ききった瞬間にパッと放します。
選んだ側の側腹の中でもさらに硬直している処を選んでつまんでください。
これを数回、繰り返します。
この硬直の処は、つまむと痛気持ちよい部分であり、人によっては異常にくすぐったく
感じたりする部分でもあります。
硬直の処がわかりづらい場合は、上から順に、上・真ん中・下と3ヶ処くらいをつまんで
愉気をしながら引っ張ってください。

            側腹の愉気                  

ある程度、弛んできましたら左右の側腹にそれぞれ手を当て、左右の柔軟性を揃える
ように、左右の体温を揃えるように最後の微調整という感じで愉気をします。
相手の呼吸の息の入り方が左右均等にゆったりと深く入るまで愉気を行なってください。
側腹をつまむときですが、処によって例えば、お腹側が硬かったり、背中側が硬かったりする場合があります。
また、右側腹は上の方が硬かったり、左側腹は下の方が硬かったりする場合もあります。
基本的には分厚く硬い側のみを行なうのですが、それぞれの処を愉気して弛めてみて、いろいろ試してみて下さい。
つまみ方も、大きくつまんでみたり、小さくつまんでみたり、といろいろ試してみるとよいでしょう。
奥の方の硬直よりも皮膚に近い方の部分をつまんで引っ張った方が効果があることもよくあるのです。

【正座編】
相手に正座をしてもらい、自分は相手の後ろ側に正座をして構え、同じ要領で行なえます。

【自己調整編】
自分自身でも自分の側腹をつまんで、試していただきたいと思います。
それから、側腹を弛める体操もありますのでご紹介しておきましょう。
正座をして、自分の背骨を見るようなつもりで身体を片側にグーッと捻り、フッと一気に
脱力して身体を元の状態に戻します。
反対側も同様に行ない、これを左右交互に数回繰り返します。
すると、左右の側腹が弛んできます。
簡単ですのでこれもぜひお試しください。


★お付き合いくださり、ありがとうございました・・・感謝しています
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