2010年02月16日

打撲:「打撲の衝撃」

 打撲の中には危険度の高い打撲と低い打撲があります。

危険度の低い打撲というのは、打ったときの速度があまり速くないもの、たんこぶができたり、腫れたり、出血したりするものです。

見た目はちょっと大変ですが、それらに関しては、さほど心配は要りません。

あきらかに、ドンッと打ったものでも痛みは表面上だけで、実際には身体もそう影響を受けず、思ったほどの衝撃ではなかったりします。

では、危険度の高い打撲とはどんな打撲なのでしょうか?

それは、速い速度で打った打撲なのです。

速度が速いほど、本人は何にも感じないことが多く、表面に影響が残らないのが特徴です。

また、打ったときの角度や打った瞬間の本人の呼吸が息を吐いているときか吸っているときかによっても、打撲の衝撃の浸透度は変わってきます。

基本的に息を吐いているときに受けた打撲の方が衝撃が深部に入りやすいのですが、特別なケースとして息を吐ききってから吸いに転じる僅かの呼吸の間隙の瞬間に打撲しますと、受けた衝撃は何倍もの威力となり、その後の身体に大きく影響を与えてしまうことがあるのです。

また虚をつかれたもの、そうでないものによっても受けた衝撃の浸透度が違ってきます。

どういう意味かといいますと、たとえば車に乗っていて後ろから追突されたとき、バックミラーで後ろからぶつかってくる車を確認して構えながらぶつけられたときは、身体も無意識に防衛しますので受ける衝撃が強くても案外その浸透度は抑えられるのですが、これが外の景色を眺めていたり、何かボーっと考え事をしているときなどに、後ろから不意をつかれて追突されますと、軽めの衝撃でも身体の内部に浸透してしまうことになります。

更に細かいことをいいますと、例えば、助手席の方を向いていたり、また後部座席から物を取ろうとしているとき、つまり顔を横に向けた状態、首を捻った状態で不意をつかれて後ろから追突されますと、背骨は歪みとともに根の深い衝撃を受けてしまうことになります。

たとえそのときに顕著な症状が出なくても安心はできません。

ムチウチの首の痛みが治らないとか、頭痛が取れないとか、手の痺れが取れないとか、集中力の低下とか、交通事故後にすぐに出る場合もあれば、数日経ってから、あるいは季節の変わり目などから症状が現れ始め、苦しめられるということがあります。

病院でその原因をレントゲンやMRIなどで詳細に検査しても特に異常ナシの診断で終わってしまうことが多いようです。

画像には、打撲による衝撃やそれによる詳細な歪みが写らないのです。

ですが、その衝撃による硬直や歪みが骨格の可動域を狭め、身体中にさまざまな影響を与えていることは確かです。

たとえ1ミリの骨格のズレであっても、それによって人間の身体は動かなくなることさえあるのです。

日常の姿勢や身体の使い方によって歪んだものはまだそうでもないのですが、突発的に外部から受けた衝撃は身体の深部に浸透し、しつこい硬直・歪みとなって身体に残ります。

衝撃を吸収した部位やその部位と連動している身体の様々な部位が硬直し、歪みを引き起こしてしまうのです。

特に、速く激しく打ったときは痛みを感じずに鈍くなってしまいます。

数日から1週間くらいしますと打撲の影響から身体にさまざまな形で変動が起こってきますが、それがまさか数日前の打撲が原因しているとはおそらく思わないでしょう。

たとえば、高熱が出たり、喘息症状が出たり、食欲がなくなったり、頭の緊張が弛みにくくなったり、泌尿器に影響が出たり、生理痛や生理不順になったり・・・。

そうして、次々に第二次、第三次の問題が派生してくるのです。

激しく打僕したものほど、打撲の衝撃を身体の深部で受け止めてしまっていることが多く、それによる様々な異常の経過は極めて長くかかる傾向があります。

昔の打撲の影響がずっと残っていて、それが原因でいろいろな慢性の異常を起こしているということは少なくないのです。


★お付き合いくださり、ありがとうございました・・・感謝していますface02

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Posted by 心羽 at 21:43│Comments(0)打撲
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