2009年07月03日

腹帯

 腹帯の必要性について患者さんからよく質問を受けますが、整体では腹帯は必要ないものと考えています。

腹帯をする目的には、安産のためにお腹の赤ちゃんを大きく成長させないようにするという意味があります。

この『大きく成長させない』という考え方は、お腹の赤ちゃんの発育そのものに影響を及ぼし、冷静に考えますと、とても自然に反した考えのように思えます。

さらに腹帯をしますと大きくなるお腹を帯の力で支えるため、身体がそれに頼ってしまうことになり、子宮の筋力が弱くなってしまうのです。

その結果、陣痛のときに子宮の収縮力が弱く、赤ちゃんを十分に押し出すことができなくなるため、かえってお産が難しくなるという可能性を招いてしまいます。

また腹帯の使用による腹筋の低下によって、出産後のお腹のたるみが引き締まりにくくなるのです。

つまり、腹帯は産後の戻りを悪くさせるのです。

お腹の重みが分娩時に向けての体力づくり・筋力訓練となっていることを忘れてはいけません。

それから骨盤ベルトを使用している妊婦さんがよく来られますが、身体を診ますと骨盤に歪みのあるまま固定化され、硬直化し、弾力性を失っている方が少なくありません。

安産を目指す上でとても重要になってくるのが骨盤の弾力性・可動性なのです。

骨盤ベルトを使用するきっかけは妊婦さんによって様々だと思いますが、整体の観点からしますと腹帯と同じく必要ないものと考えています。

腹帯や骨盤ベルトで抑えられた母胎は、赤ちゃんにとってあまり居心地のよい空間とはいえないと思うのです。

調べたところによりますと、腹帯は日本だけの文化のようです。その由来は神話にまでさかのぼるようです。

もちろん西欧にはなく、ご近所の韓国や中国にもないようです。ちょっと意外でしたが。。。

最近では日本でも腹帯を勧めない病院が出てきているようです。

お腹が大きくなって、腰に負担がかかって辛いという場合は、腰のサポートとして使用するのも仕方がないことかもしれませんが、安産のために赤ちゃんを大きく成長させずに小さいまま産もうという考えはどう捉えてみても自然ではありません。

木に実った果物が熟して自然に枝から離れるように、たとえ身体が大きく成長しても、赤ちゃんのペースに合わせた成長ならば、分娩時も無理なく出てくるはずなのです。

腹帯はお祝いとしていただくことも多いようなので、きつく締め過ぎなければ、お腹を冷やさないための保温という意味ではよいかもしれません。

また、振動のあるような乗り物に乗ったり、どうしてもいつも以上に動かなければならない、という場合に限り、お腹の赤ちゃんにストレスを与えない目的として使用するように心がけましょう。


★お付き合いくださり、ありがとうございました・・・感謝していますface02

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