2010年07月07日

④愉気の時間

 愉気を続ける時間に、決められた時間というものはありません。

手を当てているところに感応が起こり、相手の息が深くなれば、そこで終わりです。

ただ一応の目安を挙げますと、一つの処に30分以上も手を当てている必要はまずありません。

愉気は決して長い時間を行なうことが良いというわけではないのです。

時間の長さよりも、愉気の集注の密度が大切なのです。

どんなに長くても10分程度、普通は1~2分といったところです。

集注の密度が高ければ、のんびりと10分間の愉気をするよりも10秒間の愉気の方が効果が勝ることもありえます。

それから、愉気の処の感応状況によっても愉気の時間が左右されます。

たとえば、軽度の打撲の場合や今怪我をしたばかりというような処は感応が早く短時間で愉気が済む場合が多いです。

ですが、怪我が身体の奥深くまで浸透しているようなひどいものであった場合、10分間くらいずっと手が離せなくなることがあり、そういう場合はしばらくの間ずっと愉気を続けることが望ましいです。

ここで必要になってくるのが愉気の手の感覚ということになります。

充分な感応を得られたときに、気が通った、自然に手が離れてしまう、という感覚を日頃からつかんでおくことが必要です。

そうしないと愉気を止めるタイミングがわからず、必要以上に愉気の時間が長くなってしまいます。

どれぐらい愉気を続ければよいのかわからないまま愉気をしていますと、愉気をする人によっては次第に不安が募ってしまい、いつの間にか相手に不安の気を送ってしまうことになります。

日頃から愉気をして、気が通って感応を得たときの手の感覚を覚えておいてください。

慣れればどなたでもできるはずです。

長時間、ヘトヘトになるほど疲れるまで愉気を続けるということは、身体にとって必ずしも親切ということではないのです。


ときに手の感覚よりも気持ちの方が先走ってしまい、「必ず治る、絶対に大丈夫」などという念を込めるかのように愉気をしよう

とする人がいますが、それは結局、心のどこかに不安があるからともいえます。

強い信念や自信をもって愉気をすることも悪いことではありませんが、身体が持っている自然のタイミングを逸することにつながりやすいので、できれば心は冷静で穏やかに、手の感覚を優先してください。

気負ったり、力まないことが良質の愉気のコツなのです。

それから、もし愉気の最中に気が散漫になって、他の事を考えてしまうようでしたら、集中力の続く範囲で行なってください。

また愉気をしていて、どうしても不安が消えないときや、どうしても気分が乗らないときは、無理をせずにそこで愉気を止めるようにしてください。


★お付き合いくださり、ありがとうございました・・・感謝していますface02

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Posted by 心羽 at 14:16│Comments(0)愉気法
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